【読書】「ウィキノミクス」

1日で鈍行で往復してしぬかと思った海山です。こんばんは。
長距離移動のおかげで、やっと本が読み終わりました…。
今回は「ウィキノミクス」です。

ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ

ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ


以下大体のまとめ+感想です。

この本は、主にコラボレーションのような内容をメインで扱いつつ、集合知的な要素も扱っている本です。
章や話が大分細切れなため、読みにくい印象が強かったのですが、現代の話とても多く、参考になりました。
2007年の発売ですが、ウィキペディアやその他良く聞いたことがあったり、使ったりサイトなどについて述べられているので、イメージが付い着やすい印象です。

内容として、一番よく言われていたのは、「オープンにしろ」という事です。特に企業の場合、自社の情報や技術などを社内で調達し、それを外部に一切漏らさないことが多くなってきます。しかし、この変わりゆく社会でのニーズへの対応するためには、企業と外部の風通しを良くし、積極的に公開・外部から取り入れるということが必要となってきます。さらに、技術を社外から調達することによって、今までの製品を上回る製品を作れたり、大幅なコスト削減ができるとのことでした。
 オープン化することによって、いかに新しい可能性を手にすることができ、これからの社会でも生き残っていけるかということが述べられています。しかし一方で、オープン化することによって生じる問題にもうまく対応していく必要も述べられていました。オープン化することで、多くの人々と意見を出し合ったり、技術を得られる一方で、いくつか問題が生じます。
それは、その企業が持つ情報や技術などの資産が流出してしまうのではないかということです。これに対しては、企業側が自分たちの中核に当たる部分をいかに守り、ノウハウなどの重要な部分は、どの程度社内だけに留めておくか、という判断が必要になってきます。
ある程度の部分まで社外で作成し、その後の細かい調整部分は社内のスペシャリストが行うという分担も起こりうるようです。
 他に推奨されていたものとしては、会社は階層的な構造を取るべきではなく、個人個人が考えて動いた方がいいというものです。
階層構造を取ることによって、ユーザと一番近い側の社員の声やアイディアが、上層部に辿り着く前に潰されてしまうということが起こります。しかし、階層構造を取らず、個人個人が自分で考え、周りと意見を出し合いながら行動をすることによって、ニーズに素早く対応できるということでした。
 この場合問題となってくるのは、個々が動いた場合に収集がつかなくなるのではないかということです。この危険性を回避するために、今の目標やどういった方向性などかということを、お互いに確実に共有しあうことが重要だということでした。また、まとめる役がとても重要です。そして、意見を活発に交換できるような場をもつ必要もあります。特に、この意見を活発に交換できる場というのは、wikiやオンラインゲームなどのツールを指していました。

 これらのことが大体述べられており、最終的に、企業は今の階層構造から脱却すべきであり、新しい適応をしていく必要があるという話でした。
企業としては、今の構造を完全に変えるのは難しいですが、新しいネット世代が企業に入ることによって状況が変わります。また、オープンの動きには早めに参加し、自分の会社の意見を反映させられるような位置にいち早く付くことも重要だと述べられていました。



色々な話がたくさん出てきて、今までの考えではどうも納得できないような部分書かれていますが、それに対する反論もしっかり載せられていて好感を持ちました。ただ、もう少し具体的に書かれていたり、細かく反論されていたりすると、もっと頭に残りやすかったかもしれないと思いました。



後で文章を見なおして、多少直す予定です。おやすみなさい